今回は沈むPEとか言われている、高比重PEラインをバス釣りで使う時の、メリット、デメリットをお話していきます。
結論から言うと、今までのPEラインとフロロの両方の良さを持っているラインなので、
スピニングで釣りをしている時、このワームはフロロがいいな、このルアーはPEがいいな、って思いつつやっていたんですが、沈むPEを使う事で1つのタックルで幅広く釣りができるようになり、おかっぱりで超使いやすくなるんじゃないかなと思います。
で、今回の沈むPEはシマノの「ピットブル G5」の情報を参考にお話していきます。
シンキング(沈む)PEとは?
フロロ、ナイロン、PEラインと比重を比較
水の比重を1として、今までのPEラインは0.98で、水より数値が低いく軽いので「水に浮く」っていう事になります。この逆に1より多いとその分沈むって事になります
ナイロンは1.14と「少し沈む」って感じで、バス釣りではあまり馴染みが無いエステルラインは1.38で「ゆっくり沈む」、フロロは1.78で「沈む」って感じになります。
で、高比重PEというのは、PEラインの中に高比重のフッ素繊維が入っているので、比重が重たくなり1.35と「ナイロンよりは沈む」けどフロロほどの沈み方では無いって感じですね。
シンキングPEのメリット
フロロ、ナイロンより細くて強く
フロロやナイロンよりPEラインは細く、編み込んであるので強くなります。
ラインの強度と太さの基準ってのは決まってて、フロロは0.8号(3lb 1.36kg)で直径0.165mm、PEラインは0.8号(16lb 7.26kg)で0.153mmとなり、
同じ0.8号で比較すると、PEラインの方がポンド数、強度がかなり強くなり、直径、ラインもかなり細くなるので、フロロナイロンより「細くて強く」なるって訳になります。
飛距離が出てキャスト時風にあおられない
ラインって細ければ細いほど飛ぶので、フロロよりも飛距離が出やすくなり、遠投しやすくなります。
で遠投した時に今までのPEラインだとラインが軽いんで、キャスト後に水面に落ちるまでの時間が長く、その時に風に煽られて通したい場所から大きく離れたりと、風には弱かったんですが、
高比重PEになるとキャスト後すぐにラインが着水するので、風にあおられずらくなり、これはかなりメリットになりますね。
レンジキープしやすい
そしてラインが浮くのではなく少し沈んでくれているので、I字とかミドストとか、一定層を巻きたいルアーを使う時に、レンジキープしやすいんじゃないかなと思います。
これはリーダーラインの素材と長さによって多少変わってきます。
水流に流されづらい
今までのPEラインだと、川など流れがある場所でラインが水を受けて、ラインが流されていき、それに釣られてルアーも流されていたんですが、ラインの比重が上がる事によって流されづらくなります。
そして流れがある所でも一定層を巻いてきたりしやすくなります。
ボトムの釣りがしやすくなる
今までのPEだとラインが浮いてて上に引っ張ってる感じだったんですが、ラインが沈む事によってボトムの釣りがしやすくなります。
そして感度が高いのでボトムを感じながらの釣りが、フロロよりもやりやすくなります。
伸びないからアタリがわかりやすい
フロロは伸びがあるので、コンっていうアタリの振動がラインの伸びで手元まで伝わりづらくなるんですが、PEラインは伸び無いのでダイレクトに手元へアタリが伝わってくるようになります。
これはバスが食った時にもダイレクトに伝わり違和感となるので、ポーズなど入れる時にはラインをたるませておいた方が良さそうですね。
シンキングPEラインのデメリット
普通のPEより強度が弱い
普通のPEは4本の繊維を編み込みで作ってあるんですが、高比重PEは真ん中に高比重繊維を入れてあり、PEラインの直径って決まっているのでそれに合わせると、周りの4本の繊維が細くなり、強度が少し落ちてしまいます。
ピットブルの1号だと、普通のPEは20lbですが、高比重PEは同じ1号で16.7lbと、3lbほど弱くなってしまいます。
サイトはバスに違和感を与えるかも
サイトをPEラインでやる人はそんなに多くは無いと思うんですが、もしやる時にはラインが沈んでしまい、
フロロは透明で細くすれば比較的目立たないのですが、PEラインは繊維なので目立ってしまい、それが見切られる原因になるのかなと思います。
もしサイトをやるならリーダーラインを1.5mとか長めにとって、PEラインの気配を気づかないようにして行く必要があるかなと思います。
障害物やブレイクに擦れる?
今までのPEだとラインが浮いていたので、障害物やブレイクを浮いてかわせてたというか、擦れる事なく巻けていたと思うんですが、
ラインが沈む事によってもしかしたら擦れる可能性があるかな?と考えたりしていたのですが、フロロラインよりも沈まないので、普通に釣りをしていたらそこまで気になる事じゃないなと思います。